賃貸契約時の消臭・消毒代は必要?

最終更新日:2022年11月7日

賃貸契約時の消臭・消毒代は必要?

本来、前の入居者が退去した後にお部屋のクリーニングがされます。

にも関わらず、賃貸契約の際に消臭や消毒の名目で費用がかかる場合があります。
これは必要なのでしょうか?

消臭・消毒代とは?

消臭・消毒代は、不動産会社によっては消臭抗菌代やクリーンアップ、抗菌サービスなどの別の呼び方も存在します。

何をするかというと、これは言葉通り、除菌(抗菌、消毒)や消臭をするもので、なかには消臭スプレーや除菌スプレーをまくだけの場合もあります。費用は1~2万円前後でおこなわれることが多いです。

消臭・消毒代はなぜ存在する?

賃貸契約で不動産会社が得られる収益はあまり多くありません。

契約が1件決まれば、仲介手数料分、家賃の1か月分の金額が収入となります。
1件5~10万円程だと考えると、かなりの件数を契約してもらわないと経営が成り立ちません。

契約時に様々なサービスを不動産会社がお勧めしてくるかと思いますが、実はそれらのサービスにはキックバックというものが存在しています。提携している業者のサービスを紹介することで、何割かが不動産会社の収入となるわけです。そのため、不動産会社は契約時に様々な付帯サービスを契約してもらえるように営業してくるわけです。

そのなかでも消臭・消毒作業というのは、業者を介さずに自分たちでおこなえる作業なので、スプレー缶1個(原価1,000円以下)で1~2万円前後の収益があるとなれば、かなり強引にでも勧めてくる営業マンもいるのではないかと思います。

実際にそういった不動産会社は存在します。
2018年に札幌で大きな爆発事故がありました。
この事故の原因は、とある不動産会社が消臭代として費用を請求したにも関わらず、実際には作業をせずに大量に余った消臭スプレーを廃棄するために中身を噴射して空にする処理をしていたことが原因でした。

消臭・消毒は必要?

本来、賃貸物件に入居する前に、新築ではない限りは前に住んでいた契約者が退去した時点でクリーニング作業が発生しています。これは次に住む人が契約を決めるために、汚い状態では契約につながりませんし当然のことです。

クリーニング作業は汚れをキレイにするためにおこなわれる作業なので、消臭や消毒に該当する作業は含まれません。しかし、キレイになっているのであれば、臭いのもととなるものは無くなっているはずですし、よほど臭うような状況であれば次の入居者が決まらないか、入居後にクレームとなってしまうため、消臭作業をせざるをえないでしょう。

契約前に部屋を内見していれば臭いにも気づきますし、問題がなかったのであれば必要ないといえます。 どうしても気になるようであれば、自分でスプレー缶を買って作業したほうが安上りですし、そのほうがよいでしょう。

タグ一覧

ページトップへ