賃貸契約時の初期費用に含まれる前家賃とは?
最終更新日:2022年11月14日

引越しの際に新しく始まる生活にワクワクする反面、賃貸契約の初期費用などいくらかかるのだろうと不安になる方も多いのではないでしょうか。
新しく賃貸契約をおこなう際には初期費用として「前家賃」が発生します。 今回は前家賃とはどういうものなのか、詳しく説明していきます。
前家賃とは
前家賃は賃貸契約の際に、入居前に大家さんに支払う家賃のことで、入居当月分の家賃を前もって支払うことから前家賃と呼ばれています。
例えば、賃貸の契約月が3月、入居が4月となる場合は、3月の賃貸契約時に4月分の家賃を前もって支払うということになります。
また、翌月以降も当月分の家賃は前月に継続してしはらっていくことになります。
前家賃の相場は?いくらかかるの?
前家賃は先にお伝えしたとおり、前もって支払う家賃のことですので、相場はありません。
毎月の家賃と同じ金額、1カ月の費用が発生します。
契約が月の途中なら日割りになる
入居日が1日からではなく、月の途中からとなる場合は前家賃が日割りとなります。
日割り家賃の計算方法は、以下のようになります。
- 前家賃の日割り計算方法
- 家賃 ÷ 当月の日数 × 入居日以降の残日数
例えば、家賃が8万円、契約月が3月、入居日が4月16日だった場合、
80,000円 ÷ 30日 × 15日 = 40,000円
となります。
ただし、必ずしも日割りになるというわけではなく、契約上4月16日から2年後の4月15日までの期間で締結された場合は、1日~月末ではなく4月16日~翌月15日を1カ月として日割り計算を発生させないケースもあります。
前家賃のメリット・デメリット
前家賃は単純に家賃を前払いで支払うだけなので、メリットやデメリットに該当することはありません。
しかし、人によっては将来の分を先に支払うことがデメリットに感じるという場合があるかもしれません。
ただ、前もって支払っているということは、今後退去して新しいところに引っ越しをする場合、退去の当月は家賃の支払いがないということです。
現在、ほとんどの賃貸物件は前払いが主流となっています。
もしも家賃が前払いではなかった場合、引っ越した際に退去月に現在住んでいるお部屋の家賃+引っ越し先の前家賃(と初期費用など)が発生することになります。1カ月の支払いが高額になってしまう可能性もあり、今はよくても将来的に後悔することになるかもしれません。
前家賃は必ず必要?後払いにできないの?
結論からお伝えすると、後払いにすることは可能です。
しかし、可能ではあるものの、難しいといえます。
賃料は法律上で後払いと定められていますが、大家さんが契約書で前払いと定めてしまえば、法律よりも契約書が優先されるため、前払いとなります。また、後払いは家賃の未回収リスクを高めることから、大家さんが後払いを許可するのは難しいでしょう。
前家賃以外に必要な賃貸契約時の初期費用は?
賃貸契約時に必要な初期費用は、前家賃以外にもたくさんあります。 一般的には初期費用の目安として、家賃の4~6カ月分の費用がかかるといわれており、以下のような費用が発生します。
- 敷金
- 礼金
- 仲介手数料
- 前家賃
- 賃貸保証料
- 火災保険料
- 鍵交換費用
- 消臭・消毒料など
詳しくはこちらの記事にまとめておりますので、こちらも合わせてご覧ください。